何かする度に確認を忘れずに!バトルフェイズの主な流れ
遊戯王OCG。カードゲームにおける醍醐味とも言えるモンスター同士の戦闘。今回はモンスターの戦闘におけるバトルフェイズについて特記していきます。
このバトルフェイズは、チェーンの処理以上に複雑になっており、混乱しやすいです。まず、バトルフェイズは以下のフェイズ手順で行います。
バトルフェイズ
①スタートステップ
↓
②バトルステップ→ダメージステップ×∞
↓
③エンドステップ
メインフェイズ1の終了後、プレイヤーの任意でバトルフェイズに入る事が出来ます。必ずバトルフェイズを行わなくてはならないという事ではありません。
また、攻撃可能なモンスターがいなくてもバトルフェイズに入る事が出来ます。
↓
その場合、①スタートステップ~②バトルステップに入り、ダメージステップは行わずにエンドステップへ入ります。
・バトルフェイズ中は「※クイックエフェクト」が使用できます。
ダメージステップ中は、攻撃力・守備力等のステータスに影響を及ぼすクイックエフェクトとカウンター罠のみ使用できます。
スペルスピード2以上の効果の事を総じてクイックエフェクトと呼ぶ。
このステップでは、プレイヤーにフェイズ確認を行ってもらいます。
つまり、「バトルフェイズに入ります」とプレイヤーが宣言したら、そこがスタートステップになります。
但し、先行の1ターン目のみバトルフェイズに入る事が出来ません。
「攻撃できない」のではなく「バトルフェイズに入る事が出来ない」なので注意して下さい。
いよいよモンスターで「攻撃宣言」を行って下さい。
自分フィールドの表側攻撃表示モンスターの中から、攻撃するモンスター1体と、攻撃対象にする相手のモンスター1体を選んで下さい。
相手のフィールドにモンスターがいない場合は、相手プレイヤーに直接攻撃する事が出来ます。
攻撃宣言が、発動条件のトリガーになるカードは沢山ありますが、中でもあまりにも有名なものに「聖なるバリア-ミラーフォース」があります。
相手の攻撃宣言時に発動出来ますが、相手が「※優先権」を破棄していない限り、先にカードを発動出来るのはターンプレイヤーである相手です。
「宣言時そちら何かありますか?」等でしっかり確認を行ってください。
遊戯王OCGで最も多いトラブルです。
その後、お互いに「※優先権」の破棄を確認したらダメージステップに入って下さい。
バトルステップの巻き戻し
バトルステップ中に相手のモンスターの数が変わる。
相手モンスターがいなくなる。等した場合は巻き戻しが発生します。もう一度攻撃宣言をし直して下さい。
但し、既に攻撃しているモンスターは攻撃する事はできず、巻き戻し直前に攻撃宣言していたモンスターからの攻撃宣言再開となります。
攻撃を取りやめる事はできますが、そのモンスターはこのターン攻撃出来ません。
攻撃宣言するプレイヤー側のモンスター数の変動では巻き戻しは発生しません。
※優先権
何かしらのカードを発動する場合、その初動となる最初の一枚目を発動できる権利の事。
様々なフェイズの開始時、処理時の中で、それら全てにおいてターンプレイヤーに優先権があります。
ドローフェイズにカードをドロー。
まず、ドロー時にも優先権があるので、自分が何もなくスタンバイフェイズに入りたい時は優先権を破棄して下さい。「何かありますか?」と聞くことにより、優先権を破棄した事になるので注意して下さい。
(優先権は自分にあります。「相手から先に何か出来るわけがない」というところから「何かありますか?」と言う言葉は、自分の優先権の破棄、及び相手に優先権が移る事の承諾という解釈です。)
そしてスタンバイフェイズ。勿論ここにも優先権は存在します。
いきなり相手からカードを発動することは出来ません。
よく「ドロー。スタンバイメイン」という台詞や、ドローして何も言わずに直ぐにカードをプレイする方を目にしますが、これはドローしてからメインフェイズまでのすべての優先権を一気に破棄している事になります。
後者にいたっては最悪です。
相手からすれば「すみませんスタンバイフェイズにこのカードを発動したかったのですが」と揚げ足を取られてしまいます。
こちらも、最もトラブルが多い案件の一つです。
フェイズの確認と優先権の確認はきちんと行って下さい。
ダメージの計算を行い、モンスターが破壊されるまでの間に用いるステップです。
ダメージステップでは、攻撃力・守備力の増減に関わる効果を持つカードと、カウンター罠以外は発動出来ません。(例外アリ)
ダメージステップには「ダメージ計算」というものがあります。
ダメージ計算中は任意でクイックエフェクトを発動する事は出来ません。
特別な使用条件があるカードのみ発動できます。
(ダメーシ計算直前であれば使用可能。)
裏側守備表示のモンスターが攻撃された場合、表になるのはダメージ計算開始直前です。
そしてダメージ計算時。ここでは「ダメージ計算時に」と記されているカードのみ発動可能です。
お互いのライフポイントの計算を行って下さい。
ダメージ計算後
「ダメージを受けたとき」
「相手にダメージを与えたとき」等の効果が発動可能。
ダメージステップ終了時に、戦闘破壊されたモンスターを墓地へ送ります。
「戦闘によって破壊され墓地へおくられたとき」
等の効果が発動可能。
上記のなかで
スペルスピード3のカウンター罠は発動条件を満たせば常に発動可能です。
発動条件を満たしているモンスターの誘発即時効果も使用できます。
ダメージステップが終了すると、再びバトルステップに入ります。
これを攻撃可能な回数繰り返します。
その後エンドステップに入ります。
ターンプレイヤー A
相手プレイヤー B
A「バトルフェイズに入ります。」(スタートステップ)
B「はい。どうぞ。」
A「『H・C強襲のハルベルト』でプレイヤーを直接攻撃します。
(バトルステップ)
B「宣言時何かありますか?」
A「いいえ。ありません。」
B「それでは攻撃宣言時に『聖なるバリア-ミラーフォース』を発動します。」
A「ではそれにチェーンして、ライフポイントを1000払い『盗賊の七つ道具』を発動します。」
B「チェーンはありません。」
A「バトルステップからダメージステップに移行したいです。」
B「それではバトルステップ中に、墓地の『ライオウ」を対象に『リビングデッドの呼び声』を発動します。
A「チェーンはありません。」
B「『リビングデッドの呼び声』の効果処理として『ライオウ』を特殊召喚」
ここで巻き戻し発生。
相手フィールドのモンスター数が0~1に変動したので巻き戻しが起こります。
再び攻撃を続行するかどうか選択する事が可能です。
巻き戻し直前に攻撃宣言していたのは「H・C強襲のハルベルト」なので
このモンスターから攻撃再開して下さい。
攻撃をしなかった場合
「H・C強襲のハルベルト」このターン攻撃する事が出来ません。
A「『H・C強襲のハルベルト』で『ライオウ』を攻撃します。」
上記の宣言時からの確認を繰り返し。
お互いにバトルステップでの優先権を破棄。
ダメージステップに移行。
A「ダメージステップ開始時に『ライオウ』を対象として速攻魔法『収縮』を発動します。」
攻撃力・守備力の増減に関わるクイックエフェクトなのでダメージステップ中に発動可能。
B「チェーンはありません。
結果↓
攻撃力 1800 | 攻撃力1900 守備力950 |
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A「このままダメージ計算に入ります。よろしいですか?」
B「構いません。ダメージ計算開始時そちら何かありますか?」
A「何もありません。」
B「こちらも何もありません」
ダメージ計算
お互いに何もないことを確認出来たらライフポイントの計算を行って下さい。
このタイミングで発動できるカードは限られていますが、極一部存在しています。
A「ダメージ計算後『H・C強襲のハルベルト』の効果を発動します。」
B「チェーンはありません。」
「H・C強襲のハルベルト」の、「戦闘ダメージを与えた時」の効果を発動、そして適用。
A「ダメージステップを終了します。」
B「こちらも何もありません。」
ダメージステップ終了後、再びバトルステップに戻り、攻撃可能なモンスターがいれば
上記の手順を繰り返します。
今の流れをわかりやすくターンプレイヤー視点で
H・C強襲のハルベルトで直接攻撃
攻撃宣言時 聖なるバリア-ミラーフォース発動
盗賊の七つ道具をチェーン
バトルステップ リビングデッドの呼び声発動 ライオウ特殊召喚
巻き戻し
ライオウに攻撃宣言。ダメージステップまで優先権の確認。
ダメージステップ開始時に収縮発動。
ダメージ計算後ライオウ破壊&H・C強襲のハルベルト効果発動。
いかがでしたでしょうか。
とにかくフェイズ確認や、相手との意思疎通をしっかりしましょう。
特にバトルフェイズなんていうものは本当にややこしいです。
楽しくデュエルするためのマナーでもあります。
ダメージステップ、ダメージ計算含めて
何段階にも分かれていて、とても覚えるのは大変ですね。
しかし、それは裏をかえせば、複雑に何段階にも分かれていることによって
徹底したマニュアルが出来上がっています。
つまり、ルールやフェイズに忠実にプレイすることにより
疑問やトラブルを回避できるのです。
それでもまだまだ遊戯王OCG事務局の裁定待ちなんていう
ふざけたカードも存在します。悪しからず、、、、。